足立昭夫還暦記念演奏会レポート

2024年4月21日(日)演奏会当日。
横浜、みなとみらいの空は曇り。天気予報は雨マークがついたりしていたので雨がふっていないだけまだ良い…!なんとか公演時間までもってくれ~~

こっちはみなとみらいホール<モール口(ぐち)>側です。
出演者から「集合はこっちでしたっけ?」なんて問い合わせもあったりしましたがこっちではありません。

楽屋口に奏者・スタッフあわせて150人近い人数が集合。
パートごとに集まって~、と言ってもどこにパートリーダーがいるのかわからないのでちょっと混雑しつつ点呼確認。開館時間となったので入館します。

みなとみらいホールといえば、この立派なパイプオルガン!
愛称は「ルーシー」(「光」を意味するラテン語”lux”に由来するそうです。)間近で見ると本当に大きくて綺麗です。

出演者数の多い二部ステージからのリハーサルになるため、たくさんのイスと譜面台を並べてセッティング。

そんな様子を見守る足立先生。真っ赤なTシャツを着ておりますが・・・

このTシャツ、出演者の教え子からのプレゼント。あぁなるほど、20歳×3回=60歳ということですね。ネタTシャツですね!(こんなのあるんですね)

受付スタッフも朝から集まっていただき、準備中。他の団体さんチラシ挟み込み作業も始まっているようです。
順調に準備が進み、予定通りリハーサル開始。

広くて立派なだけでなく、みなとみらいは音が良く響きます。これまでとは全然ちがう音の聴こえ方を感じながらリハーサルが進んでいきます。
最後の合同練習は3月だったため約一か月ぶりの演奏。大事なところを確認して思い出さなくては…

ドリフの曲ではソロマイクを使うため、ソリストの導線・移動時間・マイク角度や音量などをチェックします。ステージ上が人の多さでスペースがあまりなく、ソリストが移動して前に行くだけでも一苦労です。いざマイクを使ってみると意外に音を拾えてないことも発覚し、「マイク音量を変えるのではなく、マイク角度を変えて近づけば音を拾える」など検討しながら良い塩梅を探ります。

必要な確認をしているとあっというまに時間が過ぎてしまい、二部リハーサル終了は予定時刻を過ぎてしまいました。二部リハ終了時、足立先生から感謝の言葉が。
「こんな素晴らしい演奏会が本当に開催できるなんて、皆さんのおかげです。自分は幸せ者です」と。

ここでいったんバミリテープを貼ります。
バミリとは!?語源は「場を見る」からきていると言われますが、立ち位置やセットの場所を示すための目印のことで、動詞は「バミる」です。(なお、バ~ミ〇ンで食事することも「バミる」と言うらしいです)
一部がよこはま吹奏楽団ステージ(50名)、二部が合同ステージ(146名)で、本番のセッティング転換が大幅に変わります。スムーズに転換を行うため、イスを置く位置の目印をつけておくのです。バミリテープを用意するため、事前に舞台運営係がよこはま吹奏楽団団員に呼びかけて有志団員が集まり、テープをはさみでチョキチョキ切る作業をしていました。舞台運営のリーダーは「『誰か手伝って~』と言ったときにすぐ『やるよ!』と声を出してくれるメンバーがいてくれて、とてもありがたい!」と言ってました。バミリテープひとつをとっても、そういうこまごました準備があったのですね。

少しの休憩をはさんで、次は一部リハーサル。よこはま吹奏楽団のステージです。
時間が押していてちょっと焦りが出てしまったのか、演奏がなんだか浮足立っていました。(「浮足立つ」はワクワクしているという意味ではなく、不安などで落ち着きがなくなることを意味します)

久しぶりの指揮者指揮での演奏。もっとカチッとはまるような落ち着いた演奏をしたいのですが、なんだかテンポが速くなっている気がしました。この演奏だと後悔しそうな気がする…!
本当はもっと時間をかけて確認したい点もあったはずですが、時間は待ってくれないためリハーサル終了時間がきます。

リハーサル終了から開場時間まで本当に間がなく、早く撤収しなければ!という中でもやっぱり写真は撮っておきたい…!ということで急いで集合してパシャリ。急いだからステージ右寄りになってしまいました。でも撮れてよかった!

写真を撮ってくれた&リハーサルで音量バランスなども聞いてくれた協力者のクラリネットさんに感謝です。ありがとうございます!

時間がないながらもなんとか撮れた写真をのせておきます。にこにこサックスパートとバスクラコンビ。

よこはま吹奏楽団がリハーサルをしている間、二部の出演者はゆっくりとお昼休憩をとったり、リハーサル室で練習に励んでいた方もいたようです。よこはま吹奏楽団団員も短いお昼休憩をとったと思ったらあっというまに開演時間前の再集合。リハーサル室で各自チューニングをして最終調整です。

いつもと変わらないインスペクターの指示で音を重ねます。「落ち着いて演奏しましょう」という言葉を胸に、リハーサル室から出て舞台袖へ移動。すると、二部の出演者が「がんばって~」「いってらっしゃい!」と応援しながら拍手で送りだしてくれました。ちょっと照れてしまいそうになりますが、こういう温かい気持ちは嬉しいですね。

あとから聞いた話だと、受付のほうは概ね問題なく対応していただけていたようで、スタッフの方々に感謝です。
そしていよいよ開演!

奏者が先にスタンバイし、指揮者を待ちます。

袖にいる足立先生。ステマネやスタッフさんたちの拍手で送りだされます。

一曲目が始まる直前、足立先生は団員たちに(落ち着いて演奏しましょう)というのをジェスチャーで伝えました。

演奏が始まると、リハーサルの時とは全く違う良い感触が。(こ、これはなんとか良い演奏ができるかも!?)と思いながら団員は集中して演奏していたのではないでしょうか。こういうとき、つくづく音楽って生き物だなぁと感じます。理屈では作れない部分がありますよね。

(舞台袖扉の窓から ↑ )

よこはま吹奏楽団、約一年間の練習成果を出し切って一部が終了。
概ね予定時間通りで進んでいたようです。ヨカッタヨカッタ。

セッティング転換担当者は意外と重い譜面台やイスをもって準備します。例のバミリテープがここで活躍するのです。

そして二部開始!
一曲目はトランペットのファンファーレから。

二曲目は息の長いフレーズでスタミナも必要な「エルザの大聖堂への行列」。
司会の曲紹介では、作品名である『ローエングリン』という言葉があったのですが、正しいイントネーションが不明だったため、4月によこすい合奏をみていただいたクラリネットの先生に教えていただいたりしていました。イントネーションってネット検索してもわからないですよね💦。他の部分でも、司会者さんは色々と調べながら丁寧に司会をしてくださいました。ありがとうございます!

エルザで全力演奏をしたあとは「エル・カミーノ・レアル」です。
こちらもなかなかにボリュームのある曲で、スタミナも必要!気を取り直してエネルギーのある演奏を全員で作ります。

エルカミの演奏が終わると、奏者にはちょっとした達成感があったかもしれません。管理人は「よし!二部ステージ終了!」みたいな気分になりましたが、まだ終わってません。
ステージを締めくくるのはドリフメドレーです。

と、そのまえに祝電のご紹介と指揮者挨拶。
この場を借りて、祝電をお送りいただいた団体の皆様方、ありがとうございました。

二部最後の曲、先生が一番楽しみにしていたドリフメドレーを「さぁはじめよう!」というタイミングで赤いちゃんちゃんこを着せられる先生。そして曲がはじまります。

(写真がないのが残念ですがこんなかんじです ↑ )

ソロマイクもおおむね大丈夫だった…はず!
二部終了!そしてアンコールへ!
拍手がとぎれることなく、アンコールを二曲演奏して終演となりました。

終始温かい拍手と雰囲気に包まれた演奏会になったのは、足立先生をご存じのお客様が多かったからだと予想されますが、ご存じでなかった方からも温かいアンケートコメントをいただいたりもしており、皆様に感謝です。アンケートコメントでもありましたが、これもひとえに足立先生のお人柄が積み重ねてきたものなのだろうなと感じます。

終演直後の奏者たち。皆いい顔ですね。

片付け時間が短かったため奏者はロビーに出られませんでしたが、足立先生はご挨拶へ。
たちまち先生と話すための列ができて写真撮影も。さながらキャラクターのグリーディング…!

遠方から来られた方もいらっしゃったようで、山口県からはるばる、という方も。すごいですね!
足立先生が横浜市立高校教員として正式採用され、最初に勤めた学校の吹奏楽部卒業生の皆さんからはこんなに立派なお花もいただきました。

開催を決めた当初は、お客様がどのくらい来てくださるだろうか…1,000人は目標にしたいなぁとぼんやり考えていましたが、約1,500名というたくさんのお客様にお越しいただきました。広報活動をがんばったことや出演者人数が多いため誘う知人の数も多かったこと、みなとみらいホールという素晴らしい会場だったことなども要因でしょうが、改めて、足立先生の関わってきた人の多さを感じます。

足立先生は昔から「音楽は良いものだから、何らかの形で続けてもらえると嬉しい」とおっしゃっているようです。
でも、集団で作る音楽の場合、楽しく続けるためには集団の雰囲気は大事です。
指揮者・指導者によって雰囲気はかなり違うものになるでしょうが、よこはま吹奏楽団は足立先生のおかげで楽しく活動ができています。本当にありがとうございます。

学生時代に出会った指導者によって「吹奏楽(音楽)ってつまんないな」と感じ「二度と演奏したくない」と思ったとしたら、とてももったいないことですよね。(余談ですが管理人は中学生時代に二度と吹奏楽はやりたくないと思ってました。)足立先生と関わった方々は、きっと楽しい思いをされたから音楽を続けたり演奏を聴きに行ったり今回の演奏会に出演されたりしたのでしょう。

集団で作る音楽の場合、指揮者・指導者だけでなく奏者が一緒に良い雰囲気を作っていかないと良いものは作れません。そういうチーム作り・人間関係づくりの部分も、足立先生は部活動のなかで伝えていました。いろんな人生経験をしても「高校部活動のなかで教わったことが今も生きている」と感じている教え子もいたようで、なんだかすごいことだなぁと思います。”人の人生を豊かにするような何か”に影響を与える仕事は、なんというか、重みがありますね。

 

あ~ 語彙力がなくなってきたのでそろそろ終わりにしなければ。
というわけで、足立昭夫還暦記念演奏会レポートはこれにて終了!

改めて・・・足立先生、還暦おめでとうございます!!
そして、演奏会にお越しいただいたお客様、出演者、スタッフ、関係者の皆様、携わった全ての方々に感謝申し上げます。