クラリネットパートの広がる可能性とサウンド力

演奏会の!チラシが!!できました~!!!\(^o^)/

「うわ~!」「カッコいい!」「絵画みたい!」と、団員達からも好評のチラシデザイン、こちらは元団員が作ってくれました。
「チラシの雰囲気から”とても上手なバンド”に思われそうだから、練習めちゃくちゃ頑張らなきゃ」という団員もいて、みんなの反応が面白かったですが、チラシを紙で印刷できたのは確か2019年以来のことになるので感慨深いものがあります。

感染症対策で印刷物の扱いには慎重にならざるを得ないところがありましたからね…

入場無料ですが事前予約制です。
ご予約はこちらからどうぞ!!

 

さて。今回の記事はとあるパートのお話を。

2月も下旬にさしかかった練習日。
練習場所の近くには梅の花が咲いていました。もうそんな季節とは…

風の強い日でしたが、とあるパートの団員が見慣れないケースを持ってきているのを発見。
何のケースでしょうか?う~ん、このサイズ感、コルネット…?

「うわ~!はじめまして!アルちゃん!!」(ナデナデ)

アルちゃん?( ゚д゚) アルちゃんとは!?

答えはこちら。アルトクラリネット!!

なるほど、アルトクラリネットだからアルちゃん…。安易な わかりやすいネーミングですね!

少し前にバスクラが加わって崇め奉られていた話はご紹介しましたが、なんとアルトクラまで加入しました。よこはま吹奏楽団はもともと人数の少ないバンドなこともあり、特殊管が登場する日が来るなんて夢のまた夢でしたがこんな日が来るとは。

こんどはコチラの写真をご覧ください。

これ、ふつうのB♭クラリネットではありません。Esクラリネット、通称エスクラですよ奥さん。二本あるってどういうことですか?ほんの少し前まではバスクラもいないB♭クラオンリーのクラパートだったのに。

エスクラはB♭クラに比べて管が短く小さいです。
エスクラの愛称は ”すっちゃん”(左)と ”えっちゃん”(右)。

”スっちゃん”と”エっちゃん”だろうと思っていたら「ひらがな表記です」と訂正されました。
アッ、スンマセン…

”えっちゃん”の持ち主さんは、学生時代にエスクラ担当だったことから、社会人になってまた吹きたいなと思ったそうで、”えっちゃん”とのお付き合いも長いようです。よこすいに入団してくれたのは最近なので、クラリネットパートが増えると共に特殊管も連れてきてくれたというわけで。B♭クラもエスクラもバリバリ吹ける頼もしい奏者です。
一方、”すっちゃん”の持ち主さんは、つい最近”すっちゃん”と出会ったそうですが、出会いの場所はヤ〇オクでした。中古楽器の掘り出し物を探すときの強い味方、ヤフ〇ク!
ヤ〇オクは便利ですが、本当に良いものを入手できるかは賭けみたいなところがあって、予算や状態、出品者の情報(信頼度)など吟味したうえで落札します。”すっちゃん”の飼い主さんも、長い間掘り出し物がないかチェックし続けてようやく巡り合ったのが”すっちゃん”でした。実物を見て吹いてみるまでは安心できませんが、中古とは思えないほど良い状態の楽器だったようで、本人はたいそう喜んで”すっちゃん”をかわいがってます。

二人に「エスクラの魅力は?」と聞いてみたら、「う~ん、ちっちゃくてかわいいところ?」という意外な回答が。もっと色々ないんかい!!Σ(゚Д゚)
本当のところは色々考えてるのかもしれないし考えてないのかもしれませんが、自分の吹く楽器に愛着が持てるのはいいことですよね。

 

最近はもっぱらバスクラを吹くことが多くなったメガネくん(仮称)は、B♭クラ吹きとしてもその実力を買われているようで、クラメンバーからは「随一の初見対応力」と称賛されています。

それにしてもすごいカッコで吹いてますね。(合奏終了後の写真ですがおそらく楽器を持ちかえる時間も惜しんで個人練習中と思われます)
彼がバスクラを購入する前までは、よこはま吹奏楽団のクラリネットパートはB♭クラリネットしかいませんでした。2022年11月に開催したポップスコンサートでは、アンサンブルでクラリネット七重奏を披露していましたが、その練習の中で「バスクラリネットがいたらもっと音楽の幅が広がるのになぁ」と感じたそうです。

それで本当に購入してしまうのだからすごい…!
実際に購入するというのはなかなか勇気がいります。中古であっても、楽器は安い買い物ではないですしね。また、それぞれの楽器ならではの難しさがあるので、大変さも増します。そして楽器が増えたぶん荷物も多くなります。これ、地味に大変です。練習の行き帰りの荷物、ホント重いですよね。

バスクラ愛称は ”ばっくん”。本人がつけたわけではなく、クラパのそこはかとない力によって命名されたようですよ。”アルちゃん”と”ばっくん”と持ち主さんでパシャリ。

なお、クラパが楽器に愛称をつけ始めた先駆けは”すっちゃん”だったそうです。
”すっちゃん”の由来は?というと、持ち主本人ではなく持ち主のお母様がつけたそうで。お母様はエスクラのことをEsクラリネットではなく「Sクラリネット」だと思っていたことから、「Sなら”すっちゃん”ね!」となったそうです。確かに、楽器吹かない人にはドイツ音名なんて馴染みないですよね。
その後、芋づる式に(!?)エスクラの頭文字から”えっちゃん”、バスクラは”ばっくん”、アルトクラは”アルちゃん”と命名されていきましたとさ。
いちばん付き合いの長いB♭クラには命名しないんでしょうか。このかんじでいくと皆”ベーちゃん”と”べーくん”になっちゃうからダメですかね。

今ではそんなふざけた話もワイワイできるクラリネットパートですが…
昔をふりかえると、まだ人数が少なかったころはクラリネットパートはたったの一人でした。一般的に吹奏楽の編成ではクラリネットは人数が一番多いパートかもしれませんが、学生時代に部活などで経験のある人達ならば、一人しかいないクラリネットがどんなに辛いか想像できるでしょう。

感染症により音楽活動自体を自粛する期間もありました。が、長い時間をかけてクラリネットパートもついに9人に増えました。一列目と二列目がぎゅうぎゅうなのが嬉しいです。

人数がいるからこそ、特殊管にも挑戦できるし調整ができます。特殊管があっても、必須のB♭クラメンバーがいなくてはサウンドは成り立ちません。吹奏楽としてのサウンド作りの要になるのはクラリネットだ、という話をどこかで聞いた気がしますが、それはクラリネット独自の音の柔らかさにあるのではないでしょうか。

トランペットやサックスなど、主張の強めな音色の楽器もいる「吹奏楽」という形態のなかで、ひとつのサウンドを作るというのは難しいことのように思えます。「違う楽器の音をブレンドさせてサウンドを作る」と言葉で表現しても、いまいちどういうことかよくわかりませんが、このブレンドさせる役割を担っているのがクラリネットのような気がするのです。クラリネットの響きが良いほど、バンドとしてのサウンドが良くなる、という話も聞いたことがあるような気がします。

クラリネットにあまり詳しくない管理人が、素朴な疑問で指揮者に質問してみました。
管理人「エスクラやアルトクラは、いなくても演奏は成り立ちますが、いる意味はどういったところにあるのでしょう?」
指揮者「う~ん、簡単に言うとサウンドの厚みを出すためじゃないかな」

ふむ…なるほど…(^ω^)

次回、5月の演奏会でも、えっちゃん、すっちゃん、アルちゃん、ばっくんも活躍してくれることでしょう。
そして新たに入団したメンバーを加えた新生クラリネットパートのサウンドをお楽しみに!

演奏会は5月7日(日)です。
ゴールデンウィークの締めくくりに磯子公会堂で音楽を楽しんでみませんか?
ご予約はこちらからどうぞ!!

みなさまのお越しをお待ちしております\(^o^)/