少人数編成とフレキシブル楽譜

2024年、令和6年がはじまりました。

令和6年1月1日に発生した石川県能登半島地震により、犠牲となられた方々にお悔やみを申し上げるとともに、被災されたすべての方々に心よりお見舞い申し上げます。また被災地においてご尽力されていらっしゃる方々に敬意を表し、一日も早い復興を心よりお祈り申し上げます。


 

2024年、よこはま吹奏楽団最初の舞台は南消防署出初式。
2024年1月5日(金)14時過ぎ頃からの演奏予定です。

詳細はこちらをご確認ください!!

出初式に出演させていただくことになったのは南消防署の方よりお声がけがあったからなのですが、大変嬉しく思います。当団常任指揮者が横浜市消防音楽隊の指揮者であることも関係していたのかもしれません。ふだん活動している地域のイベントに出演できるのは光栄なことです。
しかし・・・実は今回の出演にあたり悩ましい点がいくつかありました。

それは

出初式の日程が1/5(金)<!平日!>だということ!
社会人は仕事が始まっている人が多く、団員達も例外ではありません。
なんとか仕事を休めたり都合をつけられる団員を集め、演奏できる人数が集まりそうだということがわかり出演させていただくことを決めました。

ところが!次なる問題が。
編成に偏りがあるために演奏できる曲が限られていたのです。
出演できる人数が少ないことから楽器にも偏りがでてしまい、クラリネットは7人、チューバは0人、というような状態でした。
ふつうの編成の曲を演奏することは難しいかも…というわけで選択肢にあがったのが「フレキシブル楽譜」。

ここからはもう一人のブログ執筆者、No.2さんの文章をお送りします ↓


「フレキシブル」ってなに…?という方もいらっしゃるかもしれませんね。

一般的には各楽器やパートごとに演奏する譜面はこれ!と決められていて、代わりがないものですが、フレキシブルではたとえば、1番のパートの譜面はフルートが吹いてもいいし、オーボエが吹いてもいいよ、というものです。

こちらは一般的な譜面の編成。

一方、フレキシブル編成となると、こうなります。

この画像でのPart1のパートは、ここにある5つの楽器が受け持ち、みんな同じ音を演奏します。
フレキシブル譜ができた背景には、少子化で部員が少なくなってしまったために、オリジナル曲を演奏したくてもパートが不足していて泣く泣く断念せざるをえない、というケースが増えてきたことがあるようです。

また、パートの垣根を越えてアンサンブルしたい場合は、このフレキシブル用の譜面が役に立ちます。むしろ、それが出てきてくれたから、これまではなかなか手の届かなかった楽器どうしでのアンサンブル演奏が可能になった、ということもあるのかもしれません。
個人的にフレキシブル編成のアンサンブルは、バランスのとり方がむずかしいイメージがあります。メロディーと伴奏、和音、それぞれのバランスにプラスして、楽器ごとの特性による音の響き方のちがいを加味した調整が必要だよなあと漠然と考えています。吹奏楽編成ではそれを人数でカバーすることができますが、1本ずつの場合はそうもいかず。
たとえば金管木管混合の場合、バランスをとるために金管がおもいきり吹けず消化不良となってしまう気がしますが、そうならないように木管がめいっぱい息入れて遠くまできこえる響きで音を奏でるしかないのかな、など工夫も必要になりそうです。


 

というわけで、出初式出演にあたり人数が少なく編成にも偏りがあったためフレキシブル楽譜を使おうとしました。

・・・・・・・

 

実際に練習を始めてみると「なんかビミョウかも・・・?」となり・・・

結局、一番はじめに決めた選曲から二転三転して演奏曲を吟味することに。

決してフレキシブル楽譜が悪いわけではなく、今回の編成の偏り方が、選んだフレキシブル楽譜にはしっくりこなかったことと、本番が近づいてきてから出演人数が増えたというのも関係していそうでした。
フレキシブル楽譜では先述の説明の通り、同じパートを色んな楽器で担当できるので不足楽器を補えるメリットはあるのですが、逆に人数が増えるほど同じ音を吹く人数も増えてピッタリ音を合わせる難しさが出てきてしまったりします。

編成がそろっていないというのは本当に大変ですね。
今回特に感じたのは、中低音がいない辛さでした。よこはま吹奏楽団は本来なら中低音も充実しているのですが残念ながら出初式本番は出られないメンバーが多かったのです。

中低音がいないと、音楽の良さがもう全然違います。簡単に言うと、物足りなくてさみし~い感じと言うか・・・曲が成り立たないといっても良いくらいではないでしょうか。
しかし!一時は中低音ゼロかと思われ危機的状況でしたが、今回はバスクラリネットとバリトンサックスがベースラインを支え、アルトクラ、トロンボーン、ホルン各一人で中音域を支えます。

出初式には団員全員で出演できず残念ですが、少人数編成(偏り気味)ながらも よこはま吹奏楽団として良い音楽を届けられるよう、精いっぱい演奏いたします。どうぞお楽しみに!
そして、出初式で演奏する曲のうち一曲だけがフレキシブル楽譜のものです。聴きに来てくださる方はどれがフレキシブル楽譜かわかるでしょうか!?

 

さて、2024年4月の演奏会も予約受付中です。
おかげさまで500席の予約を超えました!ありがとうございます。引き続きご予約お待ちしております!

詳細はこちらのページへどうぞ!

本年もよこはま吹奏楽団をよろしくお願いいたします。