演奏会の構成の話~吹奏楽はお得感満載!?~

前回のグダグダ文章を反省し、今回はちゃんとテーマを絞って書きたいと思います。
というわけで今回のテーマは「演奏会の構成について」!

世の中にはいろんな団体があって、いろんな演奏会がありますが、構成もいろいろですよね。
管理人が高校生のときは、たしか三部構成で
一部:三学年全員でのクラシックステージ
二部:二、三年生のクラシックステージ
三部:マーチングメンバーによるステージドリル&全学年でのポップスステージ
みたいなかんじだったと記憶してます。

学生の演奏会は「活動の集大成」みたいなとこがあるので、わりと盛りだくさんな内容かと思いますが、所要時間は2時間半くらいだったような。よくスタミナが持ったものです。

一般団体も「クラシックのみの演奏会」「ポップスのみの演奏会」があったり、季節に合わせた「クリスマスコンサート」みたいなのもあります。
よこはま吹奏楽団はどうか、というと・・・
基本的な構成は二部構成で、クラシック曲もポップス曲も両方演奏します。聞きに来てくれるお客さんにとっても、演奏する団員達にとっても、どちらのジャンルもあったほうが楽しめるだろう、というのが主な理由です。

自分が知らなかった曲を聴き新たな発見をする楽しみもありますが、やっぱり知っている曲を聴ける嬉しさは大きいですよね。
こんどの演奏会でも、ポップス選曲のときには「みんなが知ってる曲をやりたいね」という声がありました。

そうそう、当団ではポップス選曲は団員が相談して決めています。団員からリクエスト曲を募り、有志で集まったメンバーで相談して曲目を決め、さいごに指揮者に確認をとる、という流れです。
編成的に難しいなどの理由がなければOKがでるので、ほぼ団員で決めていると言えますね。

選曲会議はなかなか面白いやり取りがあって、参加メンバーの「やりたい曲プレゼン」の仕方のうまさで決まってくところがあります。みんな大人なので意見の出し方も控えめな人が多いですが、中には「いや!!絶対この曲は今やるべき!!やりたい!!やりたいです!!!!!」という押しの強めな人もいて、その勢いに流される形で決まることもあったり(笑)でも、曲の良さをわかりやすく説明して同意を得られるプレゼン力の持ち主は強いです。

ただ、プログラムとしてのバランスはとれるよう気をつけて選曲はしています。例えばポップスステージで演奏する曲全部がメドレー曲だったとしたら、ボリュームがすごくて聴いている方も演奏する方も結構大変です。明るくてワ~っとした曲ばかりがずっと続いても疲れますし、お客さんに楽しんでもらうことや団員達のスタミナ事情なども考慮しながら選曲したりしているのです。

特にポップス曲で悩ましいのがトランペットのスタミナ問題。他の楽器もそうですが、トランペットは特にスタミナなくなると物理的に音が出なくなったりもするので、ポップス選曲では「あまり高音が続いて辛くならないように…!」と目を光らせているんだとかいないんだとか。

とはいえポップス曲のトランペット高音は逃れられない宿命のようなもので、なかなか理想通りには選曲できません。毎回トランペットパートはゼエゼエ言いながらがんばっております。

さて、クラッシック曲のほうは、今回の演奏会では吹奏楽曲とオーケストラ曲を両方演奏します。
一口に「クラシック」と言っても言葉の定義は広いようで、「一般には西洋の伝統的な作曲技法や演奏法による芸術音楽を指す」のですが、やはりオーケストラのイメージは強いです。

音楽にあまり詳しくない人から聞かれて驚くのは、「吹奏楽ってオーケストラとは違うの?」という質問。う~ん、たしかに興味がないと同じように見えるのかも・・・?カンタンな回答としては「ヴァイオリンみたいに弦で弾くものがなくて、吹く楽器ばっかりなんだよ」っていうかんじでしょうか。

 

オーケストラと吹奏楽では使用楽器が違うのですから当然奏法も全体のサウンドも違います。
弦で表現できる音が吹奏楽器では表現できないものもあるでしょう。

こんどの演奏会では、「詩人と農夫」というオーケストラの曲を吹奏楽版にアレンジしたものを演奏します。
弦楽器のパートが管楽器にふりわけてアレンジされているので、練習中に指揮者が「自分の吹いているパートが原曲(オーケストラ)で何の楽器なのか意識してね」と何度も言っていました。

(マスクが苦しい足立先生の図 ↓ )

クラリネットの中でも、ヴァイオリンのパートを担当している人もいれば、オケの中のクラリネットのパートの人もいるわけです。
8分音符ひとつをとっても、原曲のオーケストラの響きに近づけるためいつもの吹きかたよりもほんの少しだけ長めにとってみたりと、音楽の作り方には指揮者の工夫もこらされます。

いろんなジャンルの曲を演奏できる吹奏楽だからこそ、ひとつの演奏会でいろんな曲を楽しめるというわけですね。お得感満載じゃありませんか。
吹奏楽よりも歴史の古いオーケストラの名曲を味わったり、ノリの良いポップス曲を楽しんだり、色々楽しむためには表現の違いを出せるようにしないといけませんが、そこが難しいところ。

第七回定期演奏会では、いろんな表現ができるよう練習してきました。
まだまだ、もっと洗練させたい部分も多いですが、今できる一番いい演奏をお届けしたいと思います。どうぞお楽しみに!

第七回定期演奏会は完全予約制です。
ご入場には「予約番号」と「お名前」が必要になります。
ご予約は5月6日23:59まで。お早めにご予約お願いします!
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